泣いています

実に久しぶりにラジオ短波 馬劇場の名馬全集テンポイントを聴いています。
自然と涙があふれて来ます。私はあの日経新春杯をテレビで見ていました。
当時11歳。レース前、もしかするとテンポイントはこのレースが最後になるのでは
ないかとふと感じました。虫の知らせといってもいいと思います。満場の観衆を沸
かせた暮れの有馬記念とは対照的に何とさびしい光景なのだろうと子供ながら感じ
たものです。
これ以後1人の人間として肉体的にも精神的にも様々な体験をしてきましたがあの日
経新春杯の記憶はスタートからテンポイントに故障が発症し後退していくシーンと
ともに今でも鮮明です。僕にとっての原体験だったに違いありません。テンポイン
トが激しい闘病生活の末に息を引き取ったとのニュースが流れたときもう堰を切った
ように涙がでました。
あまりのショックのためにクラス作文でテンポイントについて書いた記憶がありま
す。しかし当時は競馬全盛の時代ではありませんでした。多分誰も気に留めなかった
でしょう。
でもいいんです、自分が感じれるのなら。
生きるってそれ自体とても苦しいことです。こちらのHPをご覧になられているかたも
日々悩みながら頑張っていらっしゃる。八方塞がりでこれ以上前に進めないと感じる
瞬間があればどうか在りし日のテンポイントを思い出しましょう。そうすれば明日も
又元気でやろうと気分も新たににあることでしょう。
そして名馬の影でその名前さえも知られずひっそりと死んでいく馬たちの魂に対して
も鎮魂の想いを馳せましょう。最後にもしこの拙稿を読まれた方で何か感じられた方、
HP上でそれとなく触れて頂けたらと思います。

テンポイントの末裔