北海道 早来 吉田牧場 日帰り墓参り弾丸ツアー
2002年3月5日(曇り) 足が冷たい日
どうしても、行きたくなってしまった。2月の最後の週に、吉田牧場がテレビ中継されていた。
いつも、テンポイントが眺めている風景をバックにした中継だった(と、思う)。
実は、吉田(弟)さんの牧場だったかもしれん。牧場の風景なんて、どこも同じようなもんやから・・・。
弟さんの牧場だろうが、重雄さんの牧場だろうが、それはこの際関係ない。とにかく、
行かねばならぬ。と、思ってしまった。
「止めてくれるなみょうしん殿!落ちぶれ果てても”どんじらいも”は艦長じゃ、行かねばならぬ、
行かねばならぬのじゃ!!!」
さて、突然思い立って行こうと思っても、飛行機の空席がなくてはならん。予約してみると、すんなりOK。
一人旅の特典でんな。
しかし、2組の修学旅行と一緒だった。よう予約できたもんやなあ。
往路は全日空だったので、自動発券機を利用して、あわよくば50分の1の確立に期待したが・・・。
世の中、それほど甘くはない。
普通の搭乗券が出てきた。ああ・・・。30700円が・・・。
いや、今回の路銀は必ずやJRAから償還払いされるであろう。
最近、手荷物検査が大変厳しい。関西国際空港も例外ではない。
手荷物を開けさせられた際、ゴム長靴や合羽を持っていたので説明に困る。
「牧場に行きまんねん。必需品でっせ」てな感じ。
さて、新千歳空港に着き、今回のもうひとつの目的である「うに丼」を食べて、花を買って、いざ吉田牧場へ!
空港から近いのがせめてもの救いだ。タクシーで3500円くらい。電車は本数が少ないうえ、
お墓まではかなり遠いので利用できない。
ついに到着、吉田牧場。しかし、正面玄関の風景が記憶と全然違っている。
玄関正面にあったはずのでっかい厩舎がなくなっ
てて、モダンな平屋の建物が建っていた。
通りかかった厩務員さんに「お墓はどこですか?」と、尋ねてしまった。
モダンな建物を過ぎると、何やら、覚えのある風景が・・・。
そう、ここからまっすぐ歩いて5分くらい、左側の林の中にあるはずだ・・・。
放牧されている馬たちに「こんにちは」と、挨拶しながら5分で着くところ10分以上かけて
ゆっくり歩いていった。
タクシーの中で、抜かりなく用意したゴム長靴に履き替えたが、この段階で冷たくなってきて、
感覚がなくなってきた。
20年ぶりのお墓参り。ひっそりとしていた。お墓の上に積もった雪と落ち葉や枯れ枝を掃除して、
花を入れようとしたが、氷が占領していて花が入らない。が、根性でねじ込んだ。気温は高い。
花は凍らないだろう。でも、夕方には室内に運んでいただけるのだろうか。
ここには、テンポイントのほか、彼の一族が眠っている。父・コントライト、母・ワカクモ、
母父・カバーラップ2世、弟・キングスポイントをはじめ、あの、エリモジョージ真っ青の
稀代の逃げ馬プリティキャストや姉・オキワカのお墓もある。
20年来ないうちに、ずいぶん賑やかになったものだ。
24年前の吹雪の告別式や、翌年以降の命日は「人」で賑やかだったものだが・・・。
なにはともあれ、合掌。
2時間ほど、テンポイントや彼の一族と語った後、一族の丘を後にした。帰り道、2組の方達と会った。
今でも覚えている人がおるんやなあ・・・。と、思う気持ちと、
「ワシを含めてたった3組か」という気持ちが複雑に入り混じった。
午後3時30分、吉田牧場を後にした。 |