4.真相
夕焼けの空をついてビートルが編隊を組んで飛んでいく

目標はアラブ人街

後部のハッチから一体、また一体とLMが降下していく

部隊の指揮を取るのは皇城大尉とジャンリュック



皇城「街をつつけば奴等は必ず動き出す。そこを狙え。目標はハッサン一人」


ハッサンをあぶり出すための無差別攻撃を始めたのだ

皇城「しかし、ハッサンをガードしている連中は、ただのバウンサーではない。熱工学迷彩を装備したLMまでいた。くれぐれも油断のないように」

ジャンリュック「そんな奴ならななおのこと」

ゾンカーに乗り込むジャンリュック

ジャンリュック「大手を振るってぶっこわせるってもんだ」



皇城「あんまりムチャはするな」

ジャンリュック「俺に指図するつもりか?やり方は俺の自由にさせてもらう。それがこの仕事の条件だったはずだ」

皇城をやりこめゾンカーから部下に命令をする

ジャンリュック「疑いのある場所は全て焼き払え。抵抗する奴は女、子供でも撃ち殺せ。端からあぶり出すんだ」

ゾンカーが右腕に武器を装着する

それを見て皇城大尉があせる

皇城「おい!その武器は試作機で、まだ試射も済んでいない!」

ジャンリュックが装備したのは新型プラズマガンだった

ジャンリュック「かまわんさ、これが試射だ」

皇城「かってにしろ!」

ジャンリュックには何を言ってもきかないのがわかったので皇城大尉が譲歩……目標はハッサン。
ジャンリュックの戯れに付き合っている時間はない…


ビートルのハッチが開きLMヒューパが降下していく

アラブ街に着地……
無差別に打ちまくる

逃げまどう人々。アラブ街はパニックとなる

イブン病院前

ジャンリュックの襲撃に気づきAA一行はアラブ人街からの脱出を試みるためにトレーラーに駆け寄る



亮「なにかあったんですか?」

整備を続けていた亮は事態を知らなかったが、AA達の慌てぶりに不安を隠しきれない


ケイ「亮君、整備は?」

亮「ええ、とりあえず、できることは…」

ケイ「ちょうど良かった。前で運転して」

亮「え!?僕が!?」



ケイ「いいから早く!」

亮「ああ……!!」


アラブ街

疾走するトレーラー
街のあちこちで爆発が……

ハッサン「俺一人のために、この街まで攻撃するとは…」

タカコ「だから、この街を脱出するしかないのよ」
「頼むわよ、亮君」

亮「そんなこと言われたって……」

タカコ「急いで!!」

亮「こんな事になるんだったら来なきゃよかったなぁ……」



イブン「この路地は、迷路のように入り組んでいる……奴等が追いつくには、時間がかかるはず……」「そこを右だ」

街に精通したイブンのナビゲートを頼りにアラブ街脱出を敢行するAA達

大型トレーラーに不向きな裏路地を強引に突っ走る



いろいろな物を跳ね飛ばしながらトレーラーが行く

街を縫うように走る


上空のドラゴンフライに捕捉される
ドラゴンフライに上空から撃たれる

タカコ「上よ!」
後部ハッチを開け反撃

ドルチェが撃つ

ドラゴンフライに着弾!

アラブ街に墜落するドラゴンフライ


ドラゴンフライを振り払い

狭い路上のあらゆる物を跳ね飛ばし

アヒルを退かせ

疾走するAAトレーラー

建物の陰からグレイフォックスが出てくる

ケイ「あいつだ!化け物の一匹だ!」

アリサ「亮、体当たりしろ!」

亮「そんなあ!」

タカコ「いいからアクセル!」

タカコが乗り出し亮の右足の上からアクセルを踏む

亮「あっ!」


グレイフォックスめがけて突っ込むトレーラー

亮「うわー!」

グレイフォックスとトレーラーが激突

トレーラーにしがみつくグレイフォックス



トレーラーにしがみつくグレイフォックス

拳でフロントガラスを殴りつける

タカコ・亮・イブン「わー!」



ミシェル「みんな伏せて!」

タカコが振り返るとトリュフアンが後のドアの窓を破り銃を突き出している

タカコ「え!?」慌てて伏せるタカコ

ミシェル「解体モード」

グレイフォックスの左手にロックオン

ミシェル「くらえ!」

グレイフォックスの左腕にトリュフアンの放った針が刺さる


トリュフアンのモニターにグレイフォックスの内部がスキャンされる

刺さった針が振動し……


グレイフォックスの左腕が付け根からはずれる!

トレーラーの上からドルチェがグレイフォックスに連射

バランスを崩しあえなく落ちるグレイフォックス

ミシェル「やったー!」

タカコ「このまま逃げるわよ!」

AAのトレーラーが走り去る


激しいカーチェイスで襲ってきたグレイフォックスを振り切ったのもつかの間広場に出た瞬間
爆発が起きトレーラーが煽られる


5体のヒューパが待ち伏せていた。

囲まれてしまうAA達

ヒューパが射撃を始める……


市庁内テロ対策本部

オペレーター「何者かが、D−13地区で銃撃戦を繰り広げている模様です」

本部長「何?」

エンドウ警部が走り込んでくる

エンドウ「本部長!」「この街にハッサンの弟が住んでいます!場所はアラブ街!」

ゴウマン「そこだ!」


アラブ街 深い夕方

炎の中からゾンカーが現れる

ジャンリュック「お前達はもういい。あとは俺がやる」



ジャンリュックの命令を受け引き下がるヒューパ

マルシア「どうして?攻撃をやめたの?」

トレーラーが横付けしたビルに逃れていたタカコ達、異常に気づき外を窺う…

ハッサン「あっけないな……」

タカコ「シッ!」指を口に当てハッサンを黙らす

ハッサン「……」肩をすくめる


タカコ達が隠れている建物を守るように集まるAA達

シルヴィア「命が惜しなったんちゃうか?」

ケイ「油断しないで!簡単にあきらめるはずがない」



おもむろにゾンカーが構える

背部が展開しプラズマが発生する



ミシェル「二時の方向にプラズマ反応!」「すぐ近くよ」

ケイ「何!?」

ゾンカーのプラズマ砲が火を噴く



シルヴィア「こっちかいな!」

ゾンカーがいる方向に振り向くナンブ



アリサ「伏せろ!」

ケイ、マルシア、ミシェルは咄嗟に伏せるが……

動作が遅れたシルヴィアは立ったまま……

シルヴィア「!」

手前まで一杯に広がるプラズマ光の前に立ちすくむシルヴィア

ドルチェがナンブに飛びつく

ドルチェの右肩がプラズマ光に飲まれ右腕が吹っ飛ぶ


突き抜けたプラズマ光が建物に吸い込まれるように突き刺さり建物は爆発炎上する


アリサの機転により難を逃れたシルヴィア

地面にはドルチェの右腕が落ちている

シルヴィア「アリサ!」

アリサ「大丈夫だ」




アリサ「ジャンリュック?」


行く手に立ちはだかったのは試作品のプラズマガンを装備したゾンカー

ジャンリュック「やはり試作機か。標準が甘いな」

圧倒的な火力の前に為すすべもないAA達



破壊された建物から子供がさまよい出てきてしまう

子供「ママー、ママー」



窓から外の様子を見ていたハッサン。
思わず子供を助けるために走り出す。

ハッサン「!……危ない」

タカコ「!」

イブン「兄さん!」「出ちゃダメだ!」
突然の行動にハッサンを止められない


子供のところへ走っていくハッサン

ジャンリュック「バカめ」「捜す手間が省けた」

ゾンカーのプラズマ砲が光り出す

アリサ「やめろー!」

プラズマ砲が放たれる

プラズマガンがハッサンを捕らえる その瞬間
辛うじてアリサがハッサンを庇う
が盾になろうとしたドルチェの左腕を吹き飛ばしプラズマ光がハッサンを襲う

ドアのところから顔を出したタカコ、イブン、亮

タカコ「あ!」



子供を抱いたハッサンの後が光る

ハッサンの後の地面に着弾

子供と一緒に吹き飛ばされるハッサン
激しい煙……

ケイ「くっ!」
ミシェル「あ」
マルシア「!」
シルヴィア「!」



カコとイブンハッサンに駆け寄る

ハッサンの下から子供が這い出してくる

イブン「兄さん!」

子供「ワーン、ワーン」

怒りに燃えるアリサ

ジャンリュック「アリサ……邪魔をするな……」

AA達が立ち上がる

アリサ「ジャンリュック……」

ジャンリュック「邪魔をするな……!」


アリサ「うお〜!」

ぼろぼろのドルチェがゾンカーに突っ込む


ノクトゥール、クムガン、トリュフアン、ナンブ

ドルチェの援護のため打ちまくるが、ゾンカーはよろけながらも銃を構え続ける

そしてプラズマ光が集まり……


拡散したプラズマ光がドルチェを捕らえる

アリサ「……!」


ケイ「アリサー!」

マルシア「〜」

ミシェル「〜」

シルヴィア「〜」

追いつめた獲物を前に不適な笑いを浮かべるジャンリュック
絶体絶命のその時

アラブ人街の戦闘を察知した警察のヘリ部隊が到着する

エンドウ「テロリストへ告ぐ!こちらはベイサイドシティポリス。すみやかに投降せよ!」「まもなく軍も到着する。抵抗は無駄だ。すみやかに武装解除して投降せよ」


ジャンリュック「ザコが……」

皇城「ジャンリュック、引き上げろ!」

ジャンリュック「なあに、すぐ済む」

皇城「上からの命令だ!これ以上騒ぎを大きくするな!」

ジャンリュック「ちっ……」

皇城大尉の命令もありしぶしぶながらジャンリュックは戦闘の場を後にする



ドルチェの廻りに集まる四体

ミシェル「アリサ!」

ケイ「聞こえるか、アリサ!」

マルシア「アリサ!」

LMの中アリサ目を開ける

アリサ「聞こえてるよ」

ミシェル「アリサ!」

シルヴィア「しっかりしいや」

アリサ「大丈夫……死ぬほどの事じゃない……」

ケイ「ちょっと待って、すぐ出してやる」

イブンの病院

病院内のベット

ハッサン「う……うう……」

意識が戻る
イブン「兄さん」

ぼやけた視界


視界が開ける

ハッサンが気がつくとイブンが

ハッサン「イブン……」

見つめるタカコ

イブン「よかった……気がついて……」

反対側を見ると

ケイ、亮、マルシア、そして子供


シルヴィア、ミシェル

そして、隣のベットで寝ているのは

包帯だらけのアリサ

アリサ、ハッサンのマネをして指でサイン


ハッサン「どうやら俺は本当に運がいいらしい」

イブン「まだ、しゃべっちゃだめだ……」

ハッサン「アッラーの神が守ってくれるさ…」

イブン「……」



アリサと共に治療を受けたハッサンは事件の黒幕を語り始める

ハッサン「……もう気づいていると思うが、」
「君たちが襲った船に乗っていたLMは軍が横流しした物だ」

エンドウ「やっぱりそうか!」
チョコバーをがじりながら

タカコ「問題は、誰が黒幕かってことね」

ハッサンに視線が集まる

ハッサン「黒幕は……中央政府、内閣安全保障室長」

ハッサン「風間将軍……」

ハッサン「手足となって動いていたのは、特殊テロ対策部隊、総本部長」

ハッサン「皇城大尉」

ミシェル「すべて筒抜けだったわけですね」

エンドウ「市警ビルをぶっ壊したのも、あいつらか……」

残りのチョコバーを食べるながら「畜生!」

タカコ「……なぜ今しゃべったの?敵はまだあなたの命を狙ってるのよ」

ハッサン「君たちに賭けたくなってな……」

タカコ「あら、世界的密輸ルートのボスの言葉とも思えないわ…ずいぶん甘いのね」
小首をかしげ微笑みながら

ハッサン「確かに……しかし、俺はこれで生きてきたんだ。今更変えられないのさ…」


ハッサン起きあがり
ハッサン「……君たちは立派に仕事をしてくれている……いいチームだ……」

ハッサンが痛み出す

イブン「兄さん、もういい」「しばらく休むんだ」

タカコがみんなに合図をする。
アリサ、亮と子供を残し病室を出ていく

ハッサン「大丈夫さ、運だけは強いんだ」「イブン……迷惑かけたな……」

イブン「仕方ないさ……」


病院 別室

エンドウ「お前らがついていながらなんてザマだ!」

机を叩くエンドウ警部

タカコ「あら、警部が助けに来るのが遅いんじゃなくて」

エンドウ「なんだと!騎兵隊はギリギリに助けに来るってのが決まりなんだ!」


アリサが入ってくる

シルヴィア「アリサ!」「無理せんと寝とき!」

アリサ「大丈夫だ」

テーブルに置いてある銃を取り弾倉を抜き取り確認する。

アリサ「あのくらいでぶっ倒れるほどヤワじゃないさ」

ケイ「アリサ……どこに行くつもり?」

アリサ「片づけなきゃいけないことがあるんだ……」


ケイ難しい顔する。アリサの行動がわかっているから……

ケイ「……テロ対策部隊の基地に乗り込むつもり?」



アリサ「……ああ……」


マルシア「アンチテロ対策部隊総本部……」

ミシェル「通称パンドラ……」

シルヴィア「元からたたなあかんてことやな」


頂点に君臨するのは内閣安全保障室長の風間将軍
特殊テロ対策本部隊と指揮官の皇城大尉が手足となって動いていること

しかし、彼らの拠点となっているのは特殊テロ対策総本部

……通称パンドラ

最新のセキュリティーと迎撃システムを持った要塞であった。

マルシア「一人じゃムリね」
ミシェル「きついお仕事になりそ〜」

エンドウ「おいおい、お前ら正気かあ?あいつらのいる所がどういう場所か、知っているのか?奴等は確かにはみ出し者かもしれんが、アソコは最新のセキュリティーと迎撃システムを持った要塞だぞ!」

AAがパンドラに乗り込む様子を見せた事に驚きエンドウ警部が叫ぶ

一同シラーっとエンドウを見る


タカコ「だってぇ」

タカコが笑顔で

タカコ「だって、私たちエンジェルアームズ社ですもの」
何食わぬ顔で言い切るタカコ

エンドウ絶句「……」


それぞれ笑顔でエンドウを見つめる

エンドウが我に返り
エンドウ「ですものって、お前ら……」「い、いかん!やめろ!絶対に!」


激しく食い下がるエンドウに対しシルヴィアの手刀が黙らせる

シルヴィア「うるさいおっさんや」

アリサに向き直り
シルヴィア「アリサ、勝算はあるんやろな」



アリサがきぱりと
アリサ「負けるつもりはない」

アリサの決意を聞きニヤッと笑うAA達


タカコ「ミスター・ゴウマンご許可いただけますか?」

許可を求めるタカコに対し
ゴウマンは静に言った

ゴウマン「私は敵を叩き潰せと命令したはずだ。……チーム全員でな」



ケイ、マルシア、ミシェル、シルヴィア「よっしゃ〜」

敵に対しAAは行動を開始した


決戦へ