年末年始の思い出

 せっかく1月になったし、ちょうどいいから今年からブログに移行してみようか?などと考えてましたが、そんなに頻繁に更新するとも思えないので、このままでいいや……という結論が出る頃には、こんな日付になってしまいました。改めてまして、あけおめ・ことよろです。  

 さて、去年の大晦日から今年の元日にかけては、近年まれにみる賑やかな経験をさせてもらいました。  
 いつもなら31日の冬コミ3日目をウロウロしたのち、友人たちとささやかな忘年会をして、解散した後にひと眠り。目が覚めたら元日の午後というダラけたパターンが多かったのですが、今年は故あってアニソン紅白2010というイベントを見に行けることになったのです。  
 声優さんとアニソン歌手の方々による3時間超の生放送番組(スカパー)。もちろん途中の午前0時にはカウントダウンもあります。  
 今回は歌手&声優であり、またブラックラグーンでも一緒に仕事をすることが多い、ロシア人美少女のジェーニャさんが出演するということもあって、彼女の応援がてら賑やかな年越しを楽しもうという趣向です。チケットは彼女の共通の友人である、おでっささんから融通してもらいました。アニソンに限らず、ライブ自体が本当に久しぶりです。  

 まずはコミケ終了後、一端帰宅。会場が浜松町ということもあり、時間までは自宅でのんびりしていようと思っていたのですが、そこへおでっささんからお誘いのメール。品川の某所で、作家の吉岡平さんや作曲家の田中公平さんと飲んでいるというので、予定を切り上げて家を出ます。  
 行ってみると、すでに皆さん宴たけなわ。こういう時、素面の人間が場の雰囲気に追いつくのはなかなか大変なのですが、皆さん初対面にも関わらず、とてもフレンドリーに接していただきまして、短い時間でしたけど楽しい思いができました。しかも田中さんには、最終的にご馳走までしていただき、恐縮するやら嬉しいやら。酒飲みとは、かくも無遠慮で意地汚いものであります。いや、田中先生、ありがとうございました。ゴチになります!  

 その後、皆さんと別れ、おでっささんと現地へ。
 すでに会場は熱気であふれておりました。開演まで、まだ間があるので場内をキョロキョロしてると、テキパキとスタッフに指示を飛ばす81プロデュースの南沢社長を発見。今回の番組の企画をされた会社の社長さんです。おでっささん共々ご挨拶。  
 実をいうと、今回のアニソン紅白2010にはちょっと不安を感じていました。最近のアニメ、特に深夜にやるものはほとんど見ないので、知らない曲ばかりじゃないかなーと危惧していたのです。  
 でもプログラムを見ると古今東西さまざま。古いものも結構あります。特撮系も充実。そしてなによりもプリキュア関連の出演陣の豪華さに自然と笑いがこみあげてきます。  
 だって五條真由美さん、榎本温子さん、宮本佳那子さん、沖佳苗さん、池田彩さんですよ! テンション上がるってもんですよ。おでっささん、ありがとう。ふふふふふ。    

 そして開演! やっぱりライブはいいものです。  
 ジェーニャさんはエスカフローネの主題歌「約束はいらない」を熱唱。目をつむってたら日本人の歌声にしか聞こえません。その他の出演者のみなさんも熱唱という言葉がぴったりくるテンション。会場内の盛り上がりもハンパなく、知らない曲でも十分に楽しめました。  
 そんな中、特に印象深い出演者の方がいらっしゃいました。白組の宮内タカユキさんです。  
 宮内さんは昨年にケガをされ、杖をついての登場だったのですが、本当に痛そうで、顔色も悪く(なんでもヒザの皿が割れたのだそうです)、見ていてハラハラするほど具合が悪そうだったのです。  
 しかし、それでも歌うのですから、プロというものはすごいものです。だけど、それ以上にすごいと思ったのは、聴衆との一体感が生み出すパワーでした。  
 ラスト間際の95曲目。曲目は「特警ウィンスペクター」。わたしも大好きな曲です。  
 その歌の最中、みんなが曲に合わせて叫ぶと、目に見えてわかる変化が宮内さんに起こります。  
 この時、あえて杖をつかずに歌っていた宮内さんですが、みるみるうちに姿勢が変わる。顔つきが変わる。そして声までもが変わる。  
 みんなのエネルギーが彼に注がれ、それが歌声となって、こちらにフィードバックされる。  
 こんなことって本当にあるんだなぁ……と感動するやら驚くやら。歌の力って本当にすごいんだなぁとしみじみ思いました。そう言いつつも最後の勝敗判定では、紅組に投票したんですけどね、わたし。すみません。ちなみに宮内さんの最新のブログによると、ケガはすっかり回復されたようです。本当によかった。  

 かくして予定時間を大幅にオーバーする熱いひとときが終わりました。会場前でおでっささんとお別れし、初詣ダイヤでのんびり動く地下鉄に揺られて、わたしは家路についたのでした。いや、本当に楽しい時間でしたね。  
 今年はもうちょっと色々な面でアクティブになろうと思った新年でした。

                                        (2011/01/28)