インタビュー・ウィズ・ニュースペイパア

 いきなり朝日新聞からインタビューされました。  
 『ニッポン人脈記 ロシアへの虹』という企画です。
 日本とロシアとの関わりを連続で取り上げるのだそうで、ついては日本で活躍中のロシア人声優ジェーニャとの関わりについて話を聞きたいとのこと。記事は2010年5月12日の夕刊に掲載されました。
 ジェーニャとは、彼女が初来日して以来の縁ですから、自分はおそらく日本で一番、付き合いの長い日本人のひとりです。その辺の事情から、他ならぬ彼女自身の紹介で、朝日新聞の方とお会いすることになったのです。  
 しかし、よりにもよって、どうして自分なのか?
 何を口走るかわからない奴を選ぶとは、彼女もなかなか豪快です。
 そして津久田重吾の単独インタビューだと思った方、すみません。自分は、そんな大した人間じゃないもので。インタビューの切り口も日本人とロシア人という二極化した図式ではなく、ジェーニャと日本をめぐる物語の登場人物の一人として、自分は選ばれたようでした。   

 余談になりますが、インタビューは、自分も過去に仕事でやったことがあります。  
 メディアワークスさんの電撃文庫。そこから発行されていた「電撃hp」いう本の中で、創刊から休刊するまでの間、「電撃エンターテイナークローズアップ」というコーナーを担当していました。
 電撃文庫の小説家の人たちのインタビューに立ち会い、構成や本文(時には写真も!)をやっておりました。  
 そんなわけでインタビューというと、自分の中でも自然と構成が浮かんでしまいます。
 どんな質問をされるか、よくわからなかったので、効率よく質問に答える意味からも、朝日新聞の方から大まかなアウトラインを教えてもらいました。
 そうなると、なおさら自分なりに流れを考えてしまいます。実際、都内某所でわたしは一時間もしゃべっていたのです。
 もちろん、その発言内容すべてが採用されるわけではないことぐらいわかります。それだけに興味深かったのは「自分の発言の、どの部分を記者の人が拾い上げるか?」という点でした。  
 結果はすでに記事になっているわけですが、自分としてもなかなか面白かったですね。  
「ほほお、この部分をつまんだか……」って感じです。  
 それにしても自分のようなソ連軍オタクに、よくもまぁ天下の朝日新聞が目を向けたものです。「ロシアへの虹」はシリーズ企画だそうですが、自分は明らかに浮きまくりだろうなぁ。なにはともあれ、なかなか貴重な経験でした。関係者の皆さま、ありがとうございます。  

 ところで!  自分もまったく知らなくて恥ずかしい思いをしたのですが、いわゆる一般誌の夕刊というのはコンビニでも駅の売店でも扱っていないのですね。  
 メールで知り合い関係に告知したのですが「手に入らない」という苦情を多数いただいてしまいました。すみません。しばらくしたら縮刷版が出るでしょうから、図書館とかで確認してください。  
 ちなみに記事にはジェーニャと所属事務所の社長さん、そして“ミネソタの狂犬”ことダニエルが載っています。実は自分も写真を撮られたのですが、載らなくてよかった。  

 しかし、後日、写真が出てないと知った悪友どもは口を揃えて「軍服を着てたんだろう?」と。
 んなわけあるか!   
 そしたら今度は「どうして軍服着なかったんですか!」  
 あのなぁ………。    

 いや、ちょっとだけ頭の端っこをよぎったことは認めますが……。