病院にて 

 ここ数年、いささか患っている部分がありまして、先日とうとう都内の某大学病院へ行きました。
 しかし、覚悟はしていたけど……。

 めちゃくちゃ混雑してました。  
 マジで4時間と30分待ちましたよ。まぁ初診ですし、急患というわけでもありませんから、優先順位が低いのはわかりますが。そんなわけで、いつ呼ばれるのかもわからないまま、ケータイすら使えない状態で悶々と待ち続けたのであります。  
  その病院は中央のホールにソファがズラリと並べられ、待合スペースになっています。ここをぐるりと囲むように内科とか外科の診療セクションが並んでおり、患者さんたちは自分の順番がくるのを辛抱強く待つというわけです。  
 とはいえ、呆れるほどの混雑ぶり。  
 お年寄りなどは付き添いの人もいるので、実際の患者さんの2倍は人がひしめいている感じです。さて、どこか座る場所は?とホールを見渡したところ、なぜかポッカリと空いているソファを見つけました。  
 別に汚れてるわけでも壊れてるわけでもないので座ります。しかし、目の前の診療科目の看板を見た瞬間、どうしてこのソファだけが空いているのか、合点がいきました。  
 そこにあったのは「精神科」の3文字。  
 別に精神科専用のソファというわけじゃありません。でも、周囲の人たちは無意識に避けているような感じでした。心に問題を抱えた人だと思われるのがイヤなんでしょうかね? このストレス社会、精神科や心療内科のお世話になる人なんて山ほどいると思うのですが。  
 で、面白かったのは、自分ひとりが座ると連鎖反応のように座り出す人が増えたこと。その中に精神科の受付へ行った人はいませんでした。いずれにせよ、人間の心理を垣間見たひとときであります。  

 ちなみに診察は5分で終わりました。次の予約は1カ月後。おいおい………。