その19:キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

 年が明けて何を書こうかな……などと考えていたら、ご親切な人が、わざわざネタを提供してくださいました。ついに来ました詐欺メールでございます!  
 おかしなもので、こういうのは待ってると来ません。というわけで、やっと来てうれしいです。うれしいから晒します。警察からも、この手の情報は晒した方が抑止力になると言われました。  以下は引用です。


 ●電子的消費者契約における通信利用未納料金について●  

 当社は有料サイト運営会社ラビリンスから債権を譲渡され  
 未納料金の回収をさせて頂く××債権回収と申します。  
 現在ご使用している回線及び端末から接続された
 アダルトサイト及び出会い掲示板の利用料金が
 現在に至っても未払い状態となっております。  
 利用契約の締結に用いられたメールアドレスは以下の通りです。  

 tkd15◎anachronism84,com(※スパム避けに表示変えてます)  

 本通告は、接続に用いられたIPアドレス、端末情報、
 通信記録に基づいております。  
 貴方様ご自身に利用された覚えがない場合でも  
 管理責任は貴方様にあり、利用料金の支払い義務は消滅しません。  
 冒頭に述べた通り、当社は債権譲渡を受けておりますので、  
 現時点で貴方様は民事訴訟法第368条に規定する
 当社の債務者という位置づけになってます。
 そして本通告にあたって、
 回線名義人及びメールアドレスの管理者である貴方様を
 返済意思のない悪質債務者と位置づけ、
 法的な手続きを通じて利用電話会社及びプロバイダーから
 貴方様の情報開示を受けております。  
 従って貴方様の情報は当社の管理下にあります。  
 今後においても速やかに未納料金の支払いがされない場合、
 貴方様の情報は当社の債権業務方針に沿って取り扱われます。  

 今後に至って支払い確認が出来ない場合は、
 以下の通り厳重な対処を致します。

1.貴方様の情報のブラックリスト登録   
  信用情報機関である「ジャパンデータバンク」「シー・アイ・シー」   
  「シー・シー・ビー」に貴方様の情報を登録します。   
  登録以降はクレジットカードの利用やショッピングローンの他に   
  住宅ローン、自動車ローンが締結できなくなるなど、   
  貴方様の経済活動に著しい不利益が生じます。

2.訪問による未払い金の回収   
  貴方様のご自宅、勤務先に出向いて未払い金の回収を致します。   
  訪問回収に際しては、交通費、訪問手数料を合算して支払って頂きます。

3.ご実家及びご家族様への代理弁済請求   
  お支払いが著しく滞りますと、やむをえず貴方様のご実家及びご家族様へ   
  債務情報を通知した上で代理弁済請求を行います。   
  それにより生じた貴方様の不利益に関しまして、   
  当社は一切の責務を負わないものとします   

4.債権の再譲渡   
  貴方様の在住地域に応じた近隣の債権業者に貴方様の債権を譲渡します。   
  不良債権の再譲渡となるので、   
  譲渡先業者による個人情報の取り扱いや回収の方法及び手段については   
  格段に厳しいものになると予想されますが、   
  当社は一切の責任を追わないものとします。

貴方様が速やかに支払い義務を果たさない場合は、
法令に従い上記の通り厳重な対処をさせて頂く事を通告致します。

支払金額:14.880円(延滞損害金2.180円 事務手数料1.400円を含む)
支払方法:銀行振込
支払期限:平成19年1月19日(金曜日PM3:00)
振込口座:銀行名)泉州銀行       
店名)ダイレクト支店        
番号)普:0267637       
名義)ハラダ マサル

事務手続き上のトラブルを防ぐために
振込みの際には貴方様の名前と電話番号(携帯可)を必ず入力して下さい。
振込みが完了しましたら下記に御連絡下さい。

××債権回収   〒100-0004  
法務大臣 第××号 東京都千代田区○○○ ×丁目×番×号
              TEL. 03-3529-4235 AM10:00-PM4:00
              mail pall-saiken@reset.jp            
            代表取締役 原田 勝           
           債権管理担当 高村 浩二                  
                  080-1254-3169

● 本件は、平成18年12月1日施行の   
  民事訴訟法改正の適用を受け発せられています。   
  法律改正の社会的背景として電子メールを利用した商取引や契約行為、   
  それに伴う紛争の増加があり、比較的小額の電子商取引に関する紛争を   
  短時間で処理する事が改正の目的です。   
  民事訴訟法第368条(少額訴訟に関する規定)の改定によって   
  訴訟申立人(債権者)が裁判所の規定を満たす情報を提示した場合、、   
   「暫定債務者」として認定できるようになりました。   
  異議がある場合は、債権者が指定する支払い期日までに   
  異議申し立てをする事で裁判をする事が可能です。  


 
改めて申し上げますが、わたしは有料サイトの類を利用するような趣味は持ち合わせておりません。それにしても、よくまぁ、それらしい言葉を並べたものです。が、いくつかは本物の情報だったりします。  
 たとえば伏せ字の部分は、実在する会社の情報です。
 本物の会社名は「××債権回収株式会社」なのですが、詐欺メールの方では「株式会社」を省いています。住所は同じですが、入居しているビルの名前や部屋番号などは、やはり省かれています。代表取締役の名前や電話番号は当然、別のもの。
 つーか、肝心の振込先が個人の名義ってどういうこっちゃ。  

 もちろん工夫のあとも見えます。
 赤字で示した部分のように、相手の不安をかきたてるような文言は、行をまたいで表記するようなことはせず、独立した一行にして強調させています。
 こうした一連の文章はテンプレートになっていて、振込先や会社名を変えるだけでいくらでもデッチ上げることができるのでしょうね。最初に考えた人はどういう人間なんだろう。

 上述したように警察には通報済み。名前を騙られた会社にも連絡済みです。本物の会社は警察と法務省に届け出たそうです。というわけで、ここに書かれた電話番号やメールアドレスは、注意喚起のために載せたものです。絶対に連絡してはいけませんよ。もちろん真似もダメ。犯罪です。
 振り込め詐欺の被害が言われて久しいですが、相変わらずこの手の悪行は横行しているようですね。そういえば、今回のメール以外にも「あなたはアダルトサイトに登録されました」をうっかり踏んでしまったことがあります。  
 いきなり>>C:ドライブをスキャンされ、個人情報が抜かれていく様子が表示されました。    

 いや。驚いたのなんの。  
 衝撃なんてもんじゃありません。  
 わたしのマシンは古いMacintoshです。  
 いったいどこに>>C:ドライブがあるのでしょう?



 
 みなさんも、どうぞお気をつけください。