紙飛行機にはがき一枚で作る葉書飛行機というジャンルがあるのはよく知られていたところですが、世の中には名刺一枚で紙飛行機を作るというジャンルを開拓した人がいます。というわけで私もならってみました。 いずれも名刺あるいは名刺用紙(91mm×55mm)1枚で作成しています。 |
![]() 第1号機(レーサー90) とりあえず、適当に製作してみました。胴は2枚重ねとしています。 ![]() X-29 X-29をモチーフにして製作。これでも5mくらいは滑空します。 ![]() 輪ゴム飛行用(レーサー90改) 屋外での輪ゴム発進に耐えられるように胴を3枚重ねにしたものです。これで10秒くらいの屋外飛行をしました。どうも、これの成功をきっかけに名刺飛行機界も屋外滞空記録の世界にひきずりこまれたようです。(^^; 全長:90mm 全幅:90mm ![]() 大名刺2号 限られたサイズの名刺を使って最大の翼幅を得ようとして、翼を中央で2枚連結した構造を採用してみました。その2号機によって名刺飛行機輪ゴムランチ記録は13秒に伸びました。ちなみに展開図を見るとわかりますが、主翼は左右で裏表が逆です。 全長:120mm 全幅:110mm 質量:1.1g ![]() 大名刺3号 大名刺2号は用紙に部品を入れ込むことを優先したため、左右で裏表が逆になっていましたが、これをそろえるように設計変更しました。 展開図 全長:117mm 全幅:107mm 質量:1.06g(t0.23mm用紙使用時) 組み立て手順 1)山折り線(赤線)にカッターで軽くスジを着けてから、黒い切り取り線をカッターですべて切っておく。 2)すべての山折り線を折っておく。胴1RとLで飛び出している部分は水平尾翼受けになる。 3)「胴0+垂直尾翼」の左右に「胴1R」「胴1L」を張り付ける。Rが右、Lが左(ほかの部品も同様)。張り付けるときに後ろを合わせる。 4)「機首0」に「機首1L」を張り付ける。このとき先をそろえておく。 5)機首0と1Lを張り付けたものの機首1Lがはみ出した部分に接着剤を塗り、胴0の左側の胴1Lからはみ出した部分に張る。 6)右側に「機首1R」を張り付ける。これも先をそろえる。 7)左右に「機首2RとL」「機首3RとL」「錘RとL」を順に貼り重ねていく。 8)左右に「左翼受」「右翼受」を張り付ける。このとき、それぞれの「機首2」よ後端を合わせる。 9)「翼裏」に「右翼」と左翼」を張り付ける。このとき前(赤点のあるほう)の縁をそろえる。 10)張り合わせて翼の中央部分に「翼連結」を張り付ける。主翼の上反角は15°。 11)胴の尾翼受けに水平尾翼を張り付ける。このとき水平尾翼の中心線(緑の線)が胴と一直線になるようにする。 12)主翼受に主翼を張り付けて完成。 ![]() 大名刺4号 用紙の左右での裏表を許容する代わりに最大の翼幅優先で設計しました。主翼が極端に細長いため、発進時のフラッターをおさえるためには、特に厚手の用紙が必要です。 展開図 全長:110mm 全幅:180mm 質量:1.33g(t0.245mm用紙使用時) ![]() 名刺剣U 競技用機剣Uを元に名刺飛行機にしてみました。 展開図 全長:70mm 全幅:65mm 質量:0.75g(t0.23mm用紙使用) ![]() 名刺Jet 名刺剣Uの構造を基本に翼幅と全長を拡大し、後退翼としたものです。 展開図 全長:82mm 全幅:102mm 質量:1.00g(t0.23mm用紙使用) 組み立て手順 1)すべての山折り線(赤線)と谷折り線(青線)にカッターで軽くスジを入れてから切り取り線(黒線)を切って部品を切り出す。 2)本体の山折り線と谷折り線を折り、溝になった部分を接着し、断面がTの字になるようにする。また、このとき左右に垂直尾翼が立った形になる。 3)山折り線を折った「後連結」を左右の垂直尾翼前縁にそろえて本体中央に張り付ける。 4)「機首1RとL」を張り合わせ、その左側に「機首2L」を先を合わせて張り付ける。 5)3でできた部品で「機首2」がはみ出した部分を本体の下部、前左に張り付ける。このとき、本体先端が機首1後端と合わさる。 6)機首右側に「機首2R」を張り付け、さらに左右に「機首3RとL」「機首4RとL」を貼り重ねる。 7)本体上面に「右翼」と「左翼」を張り付ける。このとき、翼前縁を本体左右に飛び出した主翼補強部前縁にそろえる。 8)主翼最前部中央上面に山折り線を折った「翼上連結」を張り付けて完成。 ![]() 無尾翼名刺 無尾翼機です。調整がかなりシビアです 展開図 全長:45mm 全幅:136mm 質量:0.66g(t0.23mm用紙使用) 組み立て手順 1)すべての山折り線(赤線)と谷折り線(青線)にカッターで軽くスジを入れてから切り取り線(黒線)を切って部品を切り出す。さらにすべての山折り線と谷折り線を折っておく。 2)「胴1R+右翼」と「胴1L+左翼」の折りまげてた部分を張り合わせて、断面がTの字になるようにする。このとき左右に三角形の垂直尾翼補強が立ち上がる形になる。 3)「主翼連結」を中央部分に張り付けて、上反角が15°になるように調整する。 4)「胴2R+右翼補強」と「胴2L+左翼補強」を2でできた主翼裏、に張り付ける。この時、胴は外側に接着するが、垂直尾翼として立ち上がった部分には接着材をつけず、垂直尾翼補強の内側に合わせる。 5)左右の三角形の垂直尾翼補強をそれぞれの垂直尾翼に接着する。 6)「1RとL」「2RとL」の計4枚を張り合わせて、「3L」に先を合わせて張り付けて機首部品とする。 7)6の機首部品の3Lが余った部分に接着剤をつけ、5でできた本体先端左側に継ぎ足す。 8)「3R」を機首右側に接着して完成。 ![]() 名刺先尾翼 先尾翼機です。 展開図 全長:97mm 全幅:105mm 質量:0.99g(t0.23mm用紙使用) 組み立て手順 1)すべての山折り線(赤線)にカッターで軽くスジを入れてから切り取り線(黒線)を切って部品を切り出す。さらにすべての山折り線折っておく。 2)「胴1R」に「胴1L」を、前をそろえて張り付けて胴芯とする。さらに胴1Lの余った部分に垂直尾翼を張り付ける。垂直尾翼はT尾翼タイプ。 3)「翼補強」に「左翼」と「右翼」を前縁をそろえて張り付ける。さらに中央部に「主翼連結」を貼り、上反角を15°に調整する。 4)「機首1RとL」を張り合わせて機首芯を作る。 5)2でできた胴芯に「胴2RとL」を、後端をそろえて張り付ける。 6)5でできた胴の左前の、内側の部材が余った部分に「機首2L」の後ろを張り付け、さらに機首2Lの余った部分に4でできた機首芯を張り付ける。さらに右側に「機首2R」を張り付ける。次に左右に前をそろえて「機首3RとL」を張り付けて胴体完成。 7)胴体の前側の翼受けに中心線(緑線)が胴に合うように「先翼」を張り付ける。 8)後端の翼受けに主翼を接着して完成。 |