自炊宝典 其の九

目刺しのホイル焼き                                          しょっぱい魚で熱いご飯を食べたい!でも網で焼くのが億劫だ、という時に便利です。オーヴントースターを使います。そのまま焼いてしまっては、匂いが移ってパンが焼けなくなってしまいますのでアルミホイルを用います。

 ホイルは適当な大きさに切り、底になる部分にサラダ油を塗ります。目刺しを乗せ、串は抜いておきます。ホイルは汁が垂れないようにして軽く包みます。干物が乾きすぎていたら、上面にもサラダ油を塗っておきます。日本酒を振りかけても結構です。6分程度にタイマーを合わせ(機械のタイマーなのでその辺は適当に)状態を見ながら、好みの焼き加減で焼いて下さい。いきなり焦げたりはしませんから、よく焼いた方が(ちりちりいう程)美味しいと思います。ホイルごと皿に乗せて食卓へ。レモンの輪切りなどをあしらえます。かるく醤油をたらしてもご飯が進みます。冷凍してあるものものでも解凍せずに同様に焼く事が出来ます。もちろん網で焼いた方がおいしいのですが、煙も出ませんので自炊向きだと思います。

 応用
 干物以外の切り身などでもこの方法が応用出来ますが、その場合はバターやキノコ等と包み込んで焼く「パピヨット」にするとよいでしょう。鮭や鱈などがお手頃だと思います。白ワインなどをふれば、ちょっとした一品になります。焼く前に必ず塩胡椒する事。(ただし本式にやれば、ムニエルなどであらかじめ肉に火を通してから具ではさんでオーヴンで焼きます。フライパンに油を多めに入れてホイルごと焼く事もあります。溶ける物がなければ当然網でも焼けます。)                                         自炊流であれば、オーヴントースターである程度肉に火を通してからチーズなどを乗せ、再び熱を入れるという手もあります。マヨネーズ、ハム、ケチャップ等も乗せられます。本物のオーヴンがある方はもちろんそちらでどうぞ。


自炊宝典 其の八

手羽中のガーリック煮
 鳥の手羽中を軽く洗っておきます。にんにく1カケはスライスします。これらを鍋に入れ、酒、醤油、砂糖、水を入れ、中火で煮てゆきます。沸騰したら弱火にして、15分程度で完成です。煮詰まりそうになったら水を足しましょう。最後にみりんを加えて一煮立ちさせればてりが出ます。砂糖の量はお好みで、甘めにしたければ多めに、甘くしたくなければ最後のみりんとのバランスを考えて、少なめにするとよいでしょう。手羽中がなければ手羽先でも構いません。

 応用
 ちぎったコンニャクと一緒に煮てもよく合います。大根やごぼうなどの根菜と煮ても合いますが、このときはにんにくは入れなくても結構です。


自炊宝典 其の七

炒めセロリ
 セロリの茎は長さを揃えて拍子木に切ります。0.5×4cm程度。葉は食べやすい大きさに茎からちぎっておきます。フライパンを熱くし、油をしいて炒めながら塩胡椒で味付けします。艶が出て来たら葉を加えて、しんなりしたらば出来上がりです。苦みが気になる場合は炒めながら、科学調味料を少々振ります。香り付けに醤油を一振りしても結構です。

応用
 ハムやベーコンと炒め合わせてもおいしくなります。加工肉は先に炒めて油に味をふくませます。あらかじめ塩味がついていますので味付けは加減して下さい。


自炊宝典 其の六

鷄レバーの照り煮                                            一般にモツ類の血抜きをする時は大きいボールなどに水をはり、しばらくつけて置きます。2、3度水を取り替えますが、鮮度がよければそれほど気にしなくても良いと思います。ハツは立てに二つに切り、血の固まりは出しておきます。

1・レバーは食べやすい大きさに切ります。
2・鍋にサラダ油を熱し、ショウガの千切りを炒めます。
3・レバーを加え、砂糖、味醂(酒)、醤油で味をつけ、煮汁が無くなるように煮ていきます。

 熱が取れるまで、ねかせてから食べる方が、味が締まって美味だと思います。味を辛めに煮ていけば「佃煮」にもなります。そうすれば、ある程度保存がききますので、多めに作っても大丈夫です。ヒモやキンカン(腹卵)も加えるとさらに美味しくなります。臭みが気になる方は、軽く下茹でしてから調理すると良いでしょう。


自炊宝典 其の五

豚ちり                                                「ちり」とは酸味のタレ(柑橘類)で頂く鍋の事です。タレがあるので煮汁にはあまり味をつけませんが、昆布(なければだしの素少々)、塩、酒(いずれも入れ過ぎないように)で仕立てます。河豚、鯛、鱈、貝類、鷄などの「ちり」がありますが、豚も良いですね。市販の餃子なども使えます。灰汁をすくいながら煮ますが、それほどは出ませんよ。あらかじめ肉に酒をふっておく事もあります。                        材料
薄切り豚肉、葱(青身も使う)、大根(薄切り)、人参、白菜、春菊、白滝、葛きり、豆腐、きのこ類(椎茸はイシヅキも使いましょう)、うどん etc 冷蔵庫に残っている品も上手く利用すると良いでしょう。ほうれん草を使うと、「常夜鍋」になります。ポン酢にはレモンや柚子の果汁を使っても結構。レモンは櫛形に切っても良いのですが、手動の絞り器を使うと無駄がないですね。鍋の煮汁と醤油を足せば程も良しです。薬味には、あさつき、もみじ下ろし、白ゴマ、柚子、柚子胡椒、七味など楽しめます。

応用
豚しゃぶ
しゃぶしゃぶの場合は高温の湯に肉をくぐらせてすぐ頂く鍋です。
肉がメインになりますので、胡麻ダレなど何種類かのタレがあると楽しいですね。胡麻ダレには市販の練り胡麻など利用すると良いでしょう。薬味は「豚ちり」と同じです。
豚しゃぶ、アジア風
湯の中には葱の青身と生姜と塩、酒少々を入れておきます。大根の薄切り(スライサーを使うと便利、手を切らないように!)を入れ豚肉と一緒に頂きます。タレは、豆板醤、下ろしにんにく、醤油、酢、などをまぜて作ります。薬味は同じですが、白髪葱など相性が良いようです。

メモ
一般に、食べる人が自ら具を煮る料理を「寄せ鍋」と呼んでいます。単に「鍋」といった場合は厨房で土鍋などに盛り合わせておき、煮上がった所で食卓に出すか、食卓では火をかけるだけの物を指す事が多いですね。


自炊宝典 其の四

切り昆布の炒め煮                                            よく魚屋さんで盛りで売られているものを見かけますね。安くて美味しく栄養もあります。

  買って来たままだと長すぎることもあるので適宜に切ります。鍋に油をしき、ざっと炒めます。しんなりしてきたらだし汁を加え、醤油、みりんで味を付けながら煮てゆきます。(めんつゆを使っても良い。)柔らかさは煮汁の量で加減します。歯ごたえを残してもよし、とろとろに煮込むのもよし、煮上がりはほとんど煮汁を残さないようにしますので、こがさないように気を付けましょう。生の量より3分の2以下になります。持たせたい場合は、味を濃い目にして煮付けますが、ぬめりがありますので、冷蔵庫で保存して、2、3回で食べ切る方が良いでしょう。

応用1 磯トロ丼                                            あつあつのごはんを丼によそい、柔らかく煮込んだ切り昆布をたっぷりのせて頂きます。かけそばの上にの  せれば磯トロそばになります。

応用2 炒めもの 〜 さっと火を通し歯ごたえを残します。塩味でも醤油味でも。また、ゴマ油、オリーブオ           イル、バター等試されては如何。                                 当座煮 〜 炒めずに割り下で煮付けます。素朴な味になります。


自炊宝典 其の参

油揚げ
  油揚げに関しては呼び名の確認から始めたいと思います。普通「油揚げ」と呼ばれているのは、「薄揚げ」   の事、「厚揚げ」は「生揚げ」(中が生だから)です。
  油揚げ───┬薄揚げ(油揚げ)(おあげ)(あぶらげ)
        │
        └厚揚げ(生揚げ)
  又、「揚げ豆腐」と言った時は、衣の付いた「豆腐のてんぷら」を指す様です。

◎一般には用いる前に熱湯を振りかけ油の臭みを取るように言われていますが、鮮度が良ければそのままでも使えますね。特に網で焼くときはあまり油を抜かない方が良いように思います。煮て使う時はやはり油抜きをしたほうが良いでしょう。

文治焼き
  噺家の桂文治が好んで食したと言われている経済的な料理です。
  1.焼き網に薄揚げを乗せ、こんがりと焼き目をつけるように焼きます。
  2.適宜に切って熱いうちに大根おろしをたっぷりのせおろししょうがを付け合わせ、醤油をたらしていた    だきます。削り節をあしらえても結構です。

応用
  大根おろし以外に葱入りのひきわり納豆を乗せても逸品です。箸で巻くようにしていただきます。

きつねとじ
  1.薄揚げは油抜きして、短冊(三角でも)に切ります。
  2.一人前の土鍋にだしをはり、醤油と味醂で味をつけ、斜め切りの葱と薄揚げを味を含ませるように煮ま    す。
  3.溶き卵を流し入れ、半熟になったら蓋をして火を止めます。三ッ葉をあしらえていただきます。(入れ    る野菜は葱の他にきぬさや、キノコ、たけのこなど工夫できます。)


自炊宝典 其の弐

納豆
                                                     納豆といえば葱に醤油にからし、これが定番ですが、これも丁寧に言えば「刻み葱と納豆のからし       醤油和え」とでも言うべきれっきとした料理なのですね。葱と言えども高価な時季もあり、          他の野菜ではどうなのかというのが今回の主題です。

他の野菜との和え物
                                                     ◇お浸しを使う場合/ホウレン草、小松菜、セリ、シュンギク...
  ◇生野菜を使う場合/青シソ、浅葱、ピーマン、胡瓜、大根おろし、おくら...
  ◎生の野菜を刻むときは、納豆と同じ大きさを基準にして下さい。
   他にもワカメ、えのき、卵など工夫次第で多々あります。

応用/ニラ納豆
                                                   作り方  A.ニラはさっとゆがいて、軽く絞り、1.5cm程度に切ります。
      これを醤油で和えた納豆にからめるだけ。花鰹を少々振りかけます。
     B.ニラを生で使う場合は5〜7mm程度に刻みます。
      これを納豆と一緒によくねります。ニラがしんなりしてきますから、醤油で味付けします。
      ウズラの卵を落として、白胡麻をふります。

酒肴として
      家庭料理の納豆は大ぶりのどんぶりにレンゲを入れて、どーんと食卓に出すのが好ましいと          思いますが、蕎麦猪口や小皿に入れて箸でつまむのも乙なものです。醤油以外の味付けで
      「なめ味噌」のような一品は如何。
      赤味噌、ナンプラー、粉唐辛子などで辛めにねるだけ、突き出し風で日本酒によく合います。

麺類にのせる
      熱々の饂飩や蕎麦に納豆をのせるだけですが、めんつゆの味があるので、納豆自体には醤油は
      入れません。もみ海苔をかけると美味しいですね。
      冷麺の場合はめんつゆでねってしまいます。ひきわりにしてそうめんや冷や麦にからめても良い
      ですね。キムチか何か添えて...
      その他、味噌汁、豚汁、すいとん等にも合うのは周知のところです。


 自炊宝典 其の壱

ニンニク醤油を作りましょう。
すこし多めにニンニクが手に入った時は、醤油に付け込んでおくだけで出来上がり。焼肉のタレなどに大変重宝します。

作り方
   ニンニクは皮を剥き二つに切ります。切り口があった方が早く味がしみでます。使用済みのペットボトル    など、4分の1程度ニンニクを入れ醤油を入れておきます。安価な醤油で充分です。2、3日で香りが出て   きますのですぐに使用できます。醤油が減ったら又補充しておきます。これだけです。

応用1
   ニンニク醤油を使ってレバーソテーを作ります。
   レバーは水につけて血抜きします。牛の場合はざっと流せば良いと思います。但し肉の鮮度には注意して    下さい。血抜きがすんだらニンニク醤油をボールなどにあけ浸けておきます。使用する分量だけを入れ使い   切ります。青葱を5mm程度にきざんでこれも一緒に浸けておきます。濃い味がお好みなら、30分以上つ     けてもかまいませんが、肉の厚みが関係しますのでこの辺は適宜判断をして下さい。後はフライパンに     油をしき焼くだけですが、肉が平たくフライパンの面にあたるように丁寧に焼くとよいでしょう。葱は     一緒にからめてしまいます。私は少し多めにマーガリンを使い(もちろんバターでも)、黒胡椒を振      り、たっぷりとレモンを絞って食べるのが好みです。この場合は青葱は使いませんが、付け合わせに      クレソン等がよく合います。パン食にも相性がよく、赤のワインがあれば最高です。

応用2                                                              

   更にニンニクが余っていたら、ニンニク酢も作りましょう。ニンニク醤油の要領で醤油を酢に置き換えるだ   けです。1〜2日で香りがつきます。この酢を使ってドレッシングを作るとイタリア風でとても美味しいで   すよ。オリーブオイルにもよく合います。酢は穀物酢で充分です。また、疲れた時など少量をお湯で割って   飲むと、ちょっとした自家製栄養ドリンクにもなります。