ごんっ
あれは大阪支店に転勤になってからの話。
東京の某私鉄系の旅行会社故、関西には小規模の営業所を含め当時3店舗しかなかったので慰安旅行は合同で行っていた。
近い所、遠い所、交互に出かけ、あれは近場の年、行き先は確か鳥羽。
日頃懇意にしている旅館にお泊り宴会に出かけた。
警察と学校の先生と旅行会社の慰安旅行ほどタチの悪いものはない と
言われる職業柄、確か宴会場でみんなヘベレケに飲み倒していたような
気がするが、なんせ本人も酔っ払っているので記憶は定かではない。
最後はむちゃくちゃ状態の中、とりあえず1次会はお開きとなった。
続きは部屋に戻って…?
ヘロヘロしながら、宴会場の外の廊下を移動中、後ろから誰かに名前を呼ばれた。
「なぁにっ?♪」
振り向きざま、右ほおにゴンッ と激しい衝撃が…。
廊下の真中を歩いているつもりなのに、どうして廊下の壁際を歩いているんだ私?
「あいたたたぁ〜!!! ぶつかっちゃいましたぁ〜♪」
ザラザラの塗り壁に力いっぱいほお擦りをして、大きな擦り傷をこしらえながらも、
酔っ払っているので本人はヘラヘラしながら次の飲み会へ。。
翌朝、鏡を見て驚いた。
なんじゃこりゃぁぁああ〜!!!?
そこには無残にも大きな擦り傷と右側だけ腫れあがった顔が。。。
痛みのあまり旅館を出てから次の日どこで何をしたのかは記憶にない。
…ということにしておこう。
週末は酔って騒いでも月曜日からはしっかり仕事だ。
当時は外回りの営業をしていたので、当然お客さんの所にも
出向かねばならない。
あぁ、サボってしまいたい………でもアポ入ってるしなぁ。。
さすがにどの客もびびったに違いないのだが、
妙齢の独身女性の顔の大きなキズは見て見ぬ振りするしかないようだ。
「どしたんですか? その顔??」
と、聞いた客はひとりだけだった。
しかもタイミングの悪いことに、慰安旅行の直前に
肩より長かった髪をちょうどショートにしたばかりだった・・・
顔に目立つ傷痕を作った妙齢独身女性(しつこいっ)
しかも、髪をバッサリ・・・・・
当時のお客さんたちは何を想像しただろうか?
2003.1.7
思い出してごらんindex
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