ときめきメモリアル〜forever with you〜
(プレイステーション)

「ときめきメモリアル〜forever with you〜」は、高校生活3年間を通じて意中の女の子から告白を受けるという内容の、恋愛シミュレーションゲームです。
元々はPCエンジンでリリースされました。
口コミで異常な人気を博すようになり、1995年、黎明期のプレイステーションに移植されることになります。
制作は(株)KCE東京、リリースはコナミ(株)。
担当は、プログラム(使用言語はC)と企画。

プログラムの担当は、最初「SDキャラの出るところ全部」という大雑把な指定をされたように記憶しています。(笑)
さすがに育成コマンド実行は、SDキャラは出ていますが、ゲームの根幹部分ですからメインの方が担当されたのですが…。
主なところで、体育祭のミニゲーム、文化祭などのイベントでしょうか。

企画のほうでは、プレイステーションに移植するにあたり、スタッフ一同、あれこれと追加要素を考えました。
私もいろいろ提案しましたし、追加の際に必要になるシナリオも自分で書いてました。
練習試合や全国大会、クラブマスターなんかは良かったんですが…。
誕生日のお祝いには泣かされました。
プレイヤーの誕生日や藤崎(作中のヒロイン)の誕生日がプレイヤーの任意で決定されるため、発生状況が複雑怪奇で、「誰だ、誕生日のお祝いをイベントにしようなんて言ったのはー! ちくしょう、俺か…」とぼやきながら作ったものです。
そんなわけで、ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、あの裏技(笑)は、多分、私の責任です。(^^;

あと、なんと言っても思い出深いのは追加イベントですね。
ほとんど無理押しで入れた館林(作中の隠れキャラ)とのデート(?)イベント。
PCエンジン版からのファンには、賛否両論…というか「否」の感想のほうが多く聞かれたように思いますけど。(^^;
それでも、狙い通り(正直、予想以上ではありましたが)キャラ人気も上昇し、ファミ通さんが企画してくださったイベントコンテストであれが1位を獲得したときは、我がことのように嬉しかったです。
あのときは、確か、藤崎のイベントも3位に入ってましたね。
美樹原や早乙女(ともに作中の登場人物)のイベントが入らなかったのは…、まぁ、しかたないでしょう。(^^;

スタッフがこんなこと言うのもなんですが、「ときめきメモリアル」は素晴らしい作品だと思います。
それなのに、当初PCエンジンでリリースされたため、遊べる方が限られてしまっていました。
ですから、1人でも多くの方に遊んでもらおう、この作品の魅力を伝えよう、そんな思いを抱いて開発に携わっていました。
…いろいろなことがありました。
でも、今となっては、なにもかも全部含めていい思い出です。


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